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これは戦国武将小笠原長時が愛した「小笠原牡丹」です。
5月中旬が見ごろ!純白がとても綺麗な花です♪
16日にこれを写メしに、松本まで行きました。

2009年01月06日

品第998:崖の上の鉄砲隊(21章3節「小田井原合戦(一)」4)

 児玉にいる勘助や山師・忍び達も、逃げる多田隊と追う金井派の大量の抜け駆け部隊を確認した。
 御代田から湯川沿いに逃げる多田隊。追いかける金井衆。
 御代田の南西、甘利隊のいる小田井の崖上では、旗を藪の中に隠し、崖下からやってくる多田隊や金井勢に見えないように、身を潜ませている。
 多田隊は、その小田井から左右二手に割れた。一隊は三八の副将が先頭になって、西の濁川を目指す。
 もう一隊は佐五郎と庄左衛門の部隊だ。これは湯川をそのまま東に下っている。

 上原兵庫がいなくなり、近田真孔斎が殺されて指揮系統が麻痺し、多田隊の小さな奇襲だけで逃げ出した上原衆も、次第に落ち着きを取り戻すが、自分達の総大将がいない。状況判断が分からない。
 だからしばらく持ち場を固めて、身動きも取れない。
 金井の使者が上原衆にやって来て、景秀の指揮下に入れときつく言われて、従うしかなかった。
 一部始終は勘助が見ている。
「信方殿に報告!」
 と、敵本陣の動きがある度に、忍びや山師を使って、その都度情報を送ってる。
 その情報を受ける信方も、指揮がこれまでになく、やり易い。
 これに信方は、
「山本勘助と言う男、さすがは元今川氏輝の軍師。すごい…。」
 と思わず呟き、敵本陣の様子など全く見えないのに、手に取るように分かってしまうという、勘助の情報能力の素晴らしさに圧倒してしまう。
 今日までに五十以上の合戦を体験してきた百戦錬磨の信方である。情報能力の大切さはよく分かっていたし、そのために忍びも持っているのだが、勘助の場合は、まるで自分の両眼か手足のように使っている。
 だから、出す命令も思わず勘助に乗せられているようだ。そんな気すらした。
「信里隊と保科隊には、ちゃんと頑張ってもらわないとな…。」
 この合戦のキーは、この二部隊である。
 信里隊は、多田三八(と副将)の逃げ道の崖の両上にいて、保科隊も佐五郎らの逃げ道の左右の崖上で待機している。
 共に二百丁もの火縄銃を部隊化しての待機であった。

 そして、逃げる両部隊は、信里の隊と保科昌俊の隊の待機する場所まで来た。
 これに信里が軍配をかざし、
「よし今だ、放てーっ!」
 と鉄砲隊は一斉に砲撃を開始した。
 同じ頃、昌俊も、
「頃合いじゃ、放てーっ!」
 と一斉射撃を命じた。



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posted by 久良岐 満 at 18:59| Comment(0) | 第21章「小田井原合戦」(了) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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